hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

加藤紘一さんと石破茂さん

 加藤紘一さんと言えば、自民党の大派閥である宏池会(加藤派)のTOPであり、同志の山崎拓さんと、森政権に対する不信任案を出そうとした、あの加藤の乱を引き起こした人で有名です。しかし、番頭的な立場であった古賀誠さんにある意味裏切られてしまい失敗したとともに、総理総裁を目指すという野望も失ってしまいました。その後、秘書の不正問題が発覚し、議員も辞職することにもなりましたし、次の選挙で復活したのですが、家が放火されたり、最後には、選挙で落選したりと、ある意味、踏んだり蹴ったりの人生の終盤だったと思います。もし、小渕さんが病気でお亡くなりになられなければ、その前の総裁選挙で、立候補せずに、小渕さんを支持していれば、加藤さんが次の総理総裁になった可能性は高かったと思っています。そうすると、森、小泉政権は無かったのかもしれませんし、清和会が今ほど強くなっていないでしょうから、安倍政権も無かったのかもしれません。この方も、今回の岸田さんも宏池会です。う~ん、やはり戦争に弱い、お公家集団と揶揄されるような、ある意味センスの無さでしょうね。

 ただ、この方は、とっても魅力的なんです。加藤の乱以後、総理総裁という欲が無くなって、マスコミの取材に、政権批判を繰り返しました。普通、政治家の発言って裏があるんですが、この方の政権批判は、本当に客観的だったのです。そして、この方は、外務省出身で、ハト派の代表格でもあったので、野党を含めた中国や韓国との交流訪問団の団長とかを務めたりして有効関係構築に努力されていました。本当に生臭い感じでは無く、世のために良かれと彼自身が思っていることを、ある意味無欲で行っているという事について、本当に珍しい政治家だなぁと思っておりました。今でも結構好きな政治家です。

 加藤さんも、石破さんも、政権批判を行いますので、同じようにTVに取材されます。ただ、加藤さんのコメントには、日本のための視点が有りましたし、石破さんのコメントは、自分のために視点というか日本のための視点なのでしょうが、自分がその中に入っているというもので、結構、生臭いんですよね。石破さんも、一度、政権を目指すのを諦めて、純粋に日本のためにという視点で考えてみたら違った、魅力が出てくるのかもしれません。