hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

石破さんの戦略について

 石破さんの戦略は、今までの自民党総裁選の中では画期的なものだったと思います。自民党員であれば、みんな良い感情を持っていない朝日新聞毎日新聞の力を借りて、総裁になるという戦略です。マスコミ側も、最近は、野党の機関紙的なというよりは、政治活動を行うメディアとして、実際の政治部隊として何たら民主党を傘下に置いていたのですが、この何たら民主党は、国民の人気が全くありませんので、自民党そのものを傘下に置く方が早いと考えたのも自然だと思います。自民党を傘下におけば、大好きな中国と韓国と仲良くできるし、アメリカとは縁を切れる訳ですので、願ったりかなったりです。そこで、マスコミは石破さんに力を入れて来ました。

 石破さんが不利であるという事を認知してから、ある評論家が、派閥の論理で決まるような総裁選に興味は無いと言われておりましたが、派閥の論理で決まらなかった総裁っていたのでしょうか?今まで、という事は、ずっと昔から、興味が無かったという事で、よくもまあ、評論家を続けて来たですね。騙しですね。と言いたいと思います。

 ただ、弱小派閥で、大派閥の支援も受ける事の出来ない人が日本という国も総理大臣になって何が出来るのかと思えば、理解できると思います。そこに、戦略のある人は、方針を曲げてでも、はいつくばってでも、今与えられた環境で勝利する事を目指します。例えば、中曽根首相です。三角大福という大派閥の中に実際は中と言う中曽根派もありましたが問題にされないくらい小さかった訳です。しかし、彼は、最終的に、田中角栄にひれ伏して、総理になりました。そして、5年間の長期政権を築きました。日米関係も彼によって強化されましたし、国鉄民営化も実行されました。政敵でもあった事のある田中角栄にひれ伏す事で、自分のやりたい事を実現しました。それは素晴らしい事だと思います。政治家として。

 よく大番狂わせという事では、小泉首相が取り上げられます。圧倒的に不利な状況下で、党員選挙で圧勝して、議員投票でも寝返りを誘発したと。しかし、小泉さんのバックには森さんがいました。もちろん、森さんは、自分を首相にしてくれた青木さんに配慮して、橋本さんを支持しておりましたが、次代であった町村さんは反旗を翻して、総裁選に出ておられました。経世会支配に反対するという気持ちがあったのは事実さろうと思います。森さんだって、一応の義理を果たした後は、当然、決選投票では、小泉さんを心象的には応援したであろうと思われます。つまり、数でも勝つ可能性はあったという事だと思います。

 しかし、石破さんの戦略は、朝日と毎日の支援を得て党員を獲得する以外全く見えて来ません。そもそも、朝日と毎日の支援で党員が支持するというよりは、離れると思いますが、普通に考えれば。一応、二階さんの指示を期待したようですが、二階さんは勝つ方に乗るのですから、それより前に大派閥をつかまえておく必要があるはずです。前は竹下派参議院が応援してくれました。しかし、今回はその竹下派にも見放されております。もっと言えば、安倍さんにひれ伏すべきだったと思います。早い時期に。安倍さんは、石破さんを幹事長にし、大臣に登用しました。その時に安倍さんに協力しておれば、安倍さんは、石破さんに次を託そうを思っただろうと思います。それが、出来なかったというのは、石破さんの限界だろうと思います。つまり、総理総裁になるような能力が無かったという事なのでしょうね。そして朝日と毎日を組むという愚を犯す事になったという事です。戦略的に大きな間違いで、自滅としか言いようがありません。人間としての美学を評価する人はいると思いますが、政治家としての評価は出来ないでしょうね。そもそも、今、言っている主張は、枝野さんの言っている事と何ら変わりがありません。その主張で、党員が付いてくるはずは無いと思うのですが。