hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

CDCについて悲観論として

 今回のコロナウイルス問題の関係で、結構マスコミとかで、日本にもCDC(Centers for Disease Control and Prevention)が必要だとの議論が出ております。しかし、難しいだろうなと思います。それは、日本においては、行政機関において、直接的な執行権限を有する事は出来ないだろうと思うからです。日本人が極力嫌う事に、権限の集中があると思います。日本人の民族性というのもあるのかもしれませんが、日本においては、独裁者が生まれにくいように思います。完全な独裁者という意味では、織田信長くらいかなと思ったりします。後は、独裁者のように見せて、結構、衆議体制を構築しているように思うのです。それ故、日本の歴史上巨大な殺戮事件は起きなかったのではないのかなと思います。織田信長比叡山焼き討ちとかでも、歴史上から言えば、規模は小さいのだろうとは思います。

 つまり、CDCが行う行政権限は、ガイドラインを作成するという事になるのですが、それは、アメリカにおいては、感染症とかを含めた疾病やその環境等について絶大な決定として従わないといけない問題となります。これは、まさにこの分野の法律を作るに等しい行為なのだろうと思うのです。つまり、独裁的な権限を保有するという事です。日本ではなじまないのではないかと思う訳です。日本人は、個人では無く、集団に権限を分散することで、責任を回避するという手法を取っています。それ故、何を決めるにおいても、政府は諮問会議みたいなものを作って、責任を分散させているのです。政治家は専門家に諮問したからと言い、専門家は、最終決定は政治家がしたからという訳です。CDCで言えば、厚労省が専門家に諮問し、その諮問に従い対策を作っている訳です。それが、各々の責任を回避出来るための手法です。CDCのように、全権限を集中し、失敗すれば、CDCに全責任を負わすことになるのですが、それに耐えるような人材がいるのかという問題です。特に、今回のような、未知のウイルスに対する対策なんて、当たるのは難しいと思います。感染力がこれほど強いとは、誰も、予想していませんでした。もし、CDCがあっても、全く同じ事をしたと思います。

 日本において、CDCを作るのであれば、相当な独立性を有する必要があり、そして、相当の権限を保有させなければ、現状から何も変わらないと思います。しかし、それが出来るとはとても思えないのです。与党よりも、野党が反対するでしょうし、官僚が野党を支援すると思います。野党が作りたいのは、自分たちにとって都合の良い得手勝手な組織であって、頭にお花畑しか無い人達ですので、現実に焼き直して、先程の権限を持たすなんてことには、大反対するでしょうしね。しかし、責任は持てよと。とんでもない事ですよね。

 というわけで、本当にCDCを作るべきだと思うのですが、出来ないだろうなという悲観論です。日本人では無く、アメリカ人に作らせればいいんでしょうが。外注(アウトソーシング)なんてどうだろうかなとは思います。