hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

日本は、幸運だったのだと思います。

 TV◎日のTMGさんに言わせれば、無能な政府なのでしょうが、日本という国にとって幸運だったのは、尾身茂という人がいた事だと思います。TMGさんからすれば、素人同然なのでしょうが、この尾身先生は、世界的な感染症対策の権威であり、超大物なのです。WHOの事務局長に推薦されたくらいの人です。マーガレットチャンという、中国が推す人に選挙で負けたのですが、その辺から、WHOはおかしくなってゆきました。尾身先生を中国は事務局長にしたくなかったのは、SARS鳥インフルで、尾身先生が主導的な役割を果たしたからかもしれません。(あまりに、積極的に適切に対策をしたから)

 今回のコロナ対策に関しては、中国からの情報(偽情報というか、信憑性の無いものも含まれていました)に影響を受けて、或いは、その中国情報から影響されたWHO情報に影響されて、様々な実験的な事を、大真面目に実施して、失敗というか、結果論として対策を間違い、被害を大きくしたりしてしまいました。勿論、人的被害と経済的被害の両面です。

 中国の武漢封鎖は、非常に有効だったと思いますが、その時期があまりに遅かった事で、春節の移動により、世界的に広がってしまった。この件については失敗だと思います。ただ、都市一つをせん滅させる事を覚悟(これは、民主主義国家では無理でしょう)で、武漢封鎖を行った事で、中国内における感染拡大は止める事が出来たと思います。ただ、その封鎖は、武漢以外の中国以外のどこでも、成功しなかった。何故なら、インフラ等の維持のために、人的交流が必須だったという事で、都市を完全に封鎖するような(せん滅するような)覚悟が無かった事が要因だと思います。結果的に、経済を殺してしまった。半年近く経っても、ヨーロッパ経済は回復しておりません。

 日本では、非常に、冷静な対策が取られました。当初から、この感染症は、一挙に解決するようなものではないと、医療崩壊をしないレベルでの社会活動維持を行う事で、入院患者のピークを出来るだけ平準化するという事です。この戦略は、TMGさんの御高説のような華々しさはありませんが、堅実で現実的なものであったと思います。そして、ある程度成功しました。しかし、日本政府がそして日本人が自ら、自分で自分の首を絞めて、自粛する事で経済を壊してしまいました。ただ、尾身先生の凄さは、感染症制御の専門家であると同時に、単なる学者ではなく、世界的規模で、各国の行政組織を動かすという経験を持っているので、こんな人は、世界的に見てもあまりいないだろうなと思います。そういった人が、この時期に日本にいたというのは幸運だったと思います。

 本来感染症対策として世界の模範となるべき、アメリカの疾病対策は、全く、目的が明確に見えて来ません。医療崩壊を防ぐために、患者数を平準化したいのか?それとも、短期間で完全に制圧してしまいたいのか?それとも、感染数も死者数もある程度覚悟して、成り行きのままに任せて、免疫の壁を結果的に作りたいのか?つまり、感染者数を減らしたいのか?重症者数を減らしたいのか?死者を減らしたいのか?経済活動を生かしたいのか?メインとなる方向性が見えて来ないように思います。アメリカと言う国、CDCという世界最高の機関からすれば、ここまで、方向性が見えないというのは珍しいように思います。EUも普段は、感染症対策については先進国です。しかし、今回は、間違いなく、支離滅裂だと思います。そんな中で、日本の対策は明確で、あまりぶれておりません(一時期日和ましたが)、次から次へと、状況が変わるこの感染症において(意図的に中国が偽情報を流しているのではと疑いたくなった時期もありました)、世界のTOPであるはずの、アメリカやEUが翻弄されているにも関わらず、日本は、しっかりと対応していると思います。これは、尾身先生が中心となる専門家グループが優秀だからだと思います。

 冷静に考えれば、わかるはずだと思うのですが。こんな簡単な事すら、分からない、マスコミは、よほど理解力が無いのではないかと思います。