hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

リアリストは怖い。

 菅首相は、生粋のリアリストだと思います。勿論、かつては、ドリーマーのところがあるように見えた時期もあったかもしれませんが、この8年弱、官房長官をやって、完全にリアリストになったのだろうと思います。それは、元から、そういった資質があったのではないかと思ったりします。

 政治家として人気があるのは、ドリーマーだと思います。未来を語る、国民に夢を与える、方向性を見せるというのは、政治家として大切な事だと思います。ただ、そういった政治家は、裏でしっかりと支える、リアリストが必要だと思います。その2つが有効に絡み合いながら、政策を実現してゆくのだと思います。立派なドリーマーの政治家がいても、リアリストのサポートの無い政治家は、中々果実を得る事はできないと思います。現実をしっかりと分析し、改善してゆく能力は、政治家として必須だと思いますが、それだけでは、国民が支持出来ないのです。元々は官僚がリアリストとして、存在していたのですが、その官僚自体が、大事な国家意識の前に、省益、或いは、個人益を求める方向に走ってしまって、ドリーマーたる政治家へ、苦言を呈する事が出来ておりません。勿論、半沢直樹ではありませんので、回りくどく、ねちねちと理論で政治家を締め上げて来たのですが、最近は、政治家も優秀になって来て、官僚のあやつり人形にはならなくなりました。そこで、政治家にリアリストが増えて来たという事で、その代表は、菅さんなんだろうと。

 リアリストは、未来への意識も、過去への拘りも無いので、政策をスムーズに実行するだろうなと思います。ただ、方向性が無いのが心配です。変な方向に走らないか。少なくとも、年末までは、安倍前首相の筋書きに沿っていると思いますが、来年からは、変わるだろうと思います。そこで、暴走してしまう可能性があるのではと危惧しております。効率追求を必ずリアリストは求めますし、実効性が悪いと簡単に引っ込めてしまいます。しかし、そこに、批判勢力が無いと、実効性重視のために、変な方向に進んでしまうのではと想像する訳です。こういった暴走は、一部では熱狂的に支持されると思いますが、ただ、実務者は大変でしょうね。