hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

初期的な失敗は、このウイルスの名前を「SARS-CoV-2」と名付けてしまった事ではないでしょうか?

 WHOは2月11日、新型コロナウイルス感染症の正式名称を「COVID-19」とすると発表しておりますので、病名は、「COVID-19」となります。ウイルス名については、国際ウイルス分類委員会(International Committee on Taxonomy of Viruses:ICTV)が2月7日までに、SARS重症急性呼吸器症候群)を引き起こすウイルス(SARS-CoV)の姉妹種であるとして「SARS-CoV-2」と名付けておりますので、SARSの亜型としての位置づけです。日本ウイルス学会での論文によれば、SARSコロナウイルスの遺伝子と相同性が高く(約80%程度)という事になっております。

 RT-PCR検査に関しましては、7種類のキットが承認されております。臨床試験データも30検体未満で、可愛いものです。いかに、厚労省、PMDAが焦っていたのかよくわかります。殆どのメーカーがネガティブコントロール、ポジティブコントロールに対して100%の精度を見せております。まあ、15サンプルくらいですから、ここで1件でもエラーが出れば、承認されないでしょうね。

 医療関係者が、ある意味、過剰反応しているのは、このウイルスの名称による先入観があるのかもしれません。「SARS-CoV-2」という名称は、「SARS-CoV」つまり俗に言うSARSと同じという印象を持ってしまう事になります。SARSは排泄物からの感染性が強かったと思いますが、このウイルスはそれ程ではなく、主に、飛沫感染が中心です。重症化率も感染性もまるで違うように見えます。どちらかと言えば、インフルエンザに近いように見えます。しかし、初期において、感染症の専門家は遺伝子の相同性を考えて、このウイルスの特性を間違って判断したのではないかと思ったりします。それ故、世界がパニックになってしまったという事なのだろうと思います。

 そして、今は、かなり世界中で、このウイルスの性状が把握されてゆくにつれて、冷静に判断出来るようになっているように感じます。日本のマスコミは、まだ、パニックのままで、煽り続けておりますが。ほぼ、インフルクラスの被害しか見えなくなっている事、膨大な死者の多くは、高齢者であり、多くの発症者を引き受けた事により、医療崩壊が起きてしまったという事も、死者数を増やした事に繋がっていると理解されたように思います。それ故、アメリカでも、ブラジルでも、ヨーロッパ初期のような致死率には至っておりません。勿論、アメリカでは15万人が亡くなられております。怖い病気である事に間違いはありません。しかし、この国は、去年の末から、今年のはじめにかけて、インフルエンザが流行し、1万2000人くらいが亡くなられたと報道されておりました。通常の年間のインフルエンザの死者は6万人くらいと言われております。日本の3倍くらいの人口で、20倍くらいお亡くなりになられるのがアメリカなんですね。

 アメリカの死者数と、日本の死者数を比べるとやはり、日本の医療体制(健康保険制度を含めて)が死亡者減に貢献しているんだろうなと思います。コロナにおいても、政府負担が無ければ、アメリカで、入院でもしようものなら、日本円で、100万円単位での出費を覚悟しなければいけないでしょうし、人工心肺やエクモなんかだと、桁が一つ上がるのではないかと思われます。そりゃあ、死んでも、病院に行けない人も出てくるでしょうね。アメリカの死者は、インフルで6万にとすれば、コロナでは15万人になっております。コロナでの入院は無料、もしくは補填があるとの事だったと思いますので、インフルのように、医者に行かずにお亡くなりになられた方は少ないのかもしれませんが、それでも、NYのように医療崩壊したところもあって、かなり犠牲者は増えたのではないかと思います。ただ、多くの国で、軽症者や陽性者の隔離を止め、中等症あるいは重症者に医療を集中した事で、医療崩壊は免れ、致死率も下降傾向にあるんだろうなと思います。日本もホテル等の借り上げが医療リソースの保持にかなり貢献していると思います。