hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

日本という国が衰退している事に、目を背けている日本人。

 マスコミや右翼、左翼といった人達は、日本の国力が高いという前提で論理を組み立ています。実際、日本の国力は、中国や韓国を凌駕しているのでしょうか?単純な事を言えば、日本のお金儲けの手段としての輸出品目は、自動車が15%、半導体等の部品とか自動車部品で10%です。家電や完成品の電子機器は完全に無くなっています。

 日本は、コスト競争力で、中国や韓国に負けていると言われております。しかし、現実的には、一流企業で比較すれば、日本も中国も韓国も人件費は変わりませんというか、日本の方が低いようです。つまり、コスト競争力ではなく、製品競争力で負けているという事なんだろうと思います。それは、どうしてそうなったのかと言えば、典型的なものが、携帯電話です。ガラケーと言われる日本独自の規格で、日本の企業は利益を上げておりました。パナソニックNECも京セラも携帯電話分野に進出しました。十分に利益を上げる事が見込まれたからです。その市場でぬくぬくとぬるま湯に浸かっている時に世界はスマートフォンへ移ってゆきました。しかし、NTTやらのキャリアは、それを望みませんでした。そして、iPhoneを市場に導入した瞬間に、日本の携帯電話メーカーは崩壊してしまいました。ぬるま湯の中で、茹ってしまったカエルみたいに。

 NTT等のキャリアは、自分達が日本メーカーをつぶしたなんて事は全く感じていないでしょう、だって、彼らは、しっかりと法律に守られているんですから。彼らもぬるま湯の中にいます。しかし、それでも、ソフトバンクは、少し湯が熱くなって、必死で、水を入れようとしてますが。実際、コストはUPします。固定費もどんどん上昇します。しかし、ユーザはもう飽和状態です。彼らが目指すのは、料金UPかコスト削減しか無いのです。しかし、本当であれば、革新的な技術を開発し、新たな市場を作り出すという事が重要で、それしか生き残る道は無いのですが、そこに注力出来る程のリソースが人的にも資金的にも無くなっているのが日本企業であるという事なんだろうと思います。

 だから、もう唯一の希望である自動車産業しか日本には残っていないのですが、それも、電気自動車による革命によって、風前の灯になっております。10年後の日本において、自動車産業は消えて無くなっていても不思議では無いという事です。一旦、システムが作られた組織を改革するのは難しい、だから、新しいシステムを持った企業がそれを淘汰する。単純な事です。GAFAも、ファーウェイもサムソンも1代目、2代目の企業です。日本でも、1代目、2代目の企業として、ユニクロ楽天ソフトバンクなんてあります。しかし、日本の中枢は、トヨタ、日産、三菱、日立なんて企業が握っております。実際、彼らにはもう、成長戦略を描けるような人材がいないんだろうと思います。いても、潰されるんでしょうね。というか、そういった古い企業に、新しい絵は描けません。彼らは、淘汰されるべき企業になっているんだろうと思います。

 シャープという古い企業が、鴻海という新しいスキームによって、生まれ変わったのは、典型的な例だと思います。シャープがマスクを作るんですよ。そんな発想は、彼らが新しいスキームに生まれ変わったという事なのだろうと思います。つまり、経営者によって、これだけ変える事が出来るのです。

 今回のコロナによって、日本の問題点が健在化して来ました。情報収集システムにまだファックスを使用しているというのは衝撃的でした。日本の公務員組織がここまで、レベルが低いのかと思い知らされました。そりゃ、自分達の業務を改善し効率改善をするのに反対するような超保守ゴリゴリの(マスコミには、革新と呼ばれているんですが、何を革新されるのか理解できません)労働組合が存在し続けている事に対して、無策な政府、行政が存在しているんだなぁと国民の多くが認識した事でしょう。沖縄基地問題や安全保障問題よりも、最初に、自分達の業務効率を改善しろよと、国民の多くは思ったのではないでしょうか?本当にいい機会だと思います。日本の現在位置が、コロナを通じて、多くの人達に理解されたと思います。