hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

小池氏、東京版CDC創設を表明との事ですが。

 実は、大阪には、大阪健康安全基盤研究所という組織があります。旧大阪公衆衛生研究所という組織でしたが、この組織は感染症研究にも非常に知見のある組織です。今回、大阪府がコロナ感染症に対ししっかりとした方向性を示す事が出来たのは、まさにこの組織が大きな役割を果たしたのではないかと推測しております。実は、厚労省の本庁には、感染症に関してはそれ程専門的な組織を有しておりません。実は、感染症に関する専門性は非常に弱いし、本丸となる感染症研究所は、ウイルスの性状研究が中心で、感染症予防対策研究については、それ程強いとは言えないと思います。

 基本的には、大学等の研究機関においても、ウイルス感染症及びその防御に関する専門家はかなり少ないと思われます。優秀な研究者は、免疫学とか癌領域に進む方を希望刷ると思います。ウイルス感染症に進む研究者は変わり者なのかもしれません。(これは明確に、お金にならないからだと思います。免疫系ips細胞とかがん治療薬とか抗体治療薬とかの研究し、有用な論文を出すと、企業から研究のタイアップもあったして、お金が入りやすい環境になりますし、そもそも、治療薬開発でもしようものなら、あの本庶先生のように(もらってはいないのですが今係争中)莫大なお金を得る事も出来ます。ウイルス学やら感染防御システム学みたいな学問にハ、なかなかお金は降りてきませんので、当然のことながら人が集まらないと思います。コロナ感染症が10年、20年続いて、治療薬がモノクローナル抗体で作られて、治療に1億円必要となるみたいな事になれば、世界中の学者が、この分野に参戦するのでしょうが。

 アメリカのCDCは、世界最強の感染症対策センターでもあります。当然、WHOよりも遥かに世界中で信頼されております。それを東京都が作るというのは、素晴らしい事であると思いますが、しかし、本気で出来るのか非常に疑問があります。2年後、このコロナ感染症が沈静化した時には、その組織は、税金の無駄遣いとして袋叩きになるのではないでしょうか?そうなる事が予想される中で、研究者はこの組織に多くは、参加はしないでしょうから、いわゆる事務屋さんが大量に配置される組織になるのでしょうか?まあ、そこにお金をかけるよりは、感染モニタリングシステムを作る方が先決なのではないでしょうか?病院からデーターを迅速に収集するシステムの構築です。病床の現状も把握出来る必要もあります。人員配置についてもデータとして欲しいですね。そういった情報を迅速に簡単に収集できれば、政策・方針を策定刷るのに役立ちます。そっちが大切なのではないでしょうか? 知事と専門家会議の歳にリアルタイムの患者数、重症者数、医療関係者の充足数、空きベッド数といったものが、モニターに映し出されており、様々なシュミレーションが可能な状況であれば、政策決定には非常に役立ちます。FAXで紙データーをやり取りしていたり、メールでやりとりして、データーをEXCELに入力しているような環境では、無理なんだろうなと思います。先ずは、状況分析、そのためには迅速にそして効率的に生データーを集積出来るシステムが必要だと思います。東京版CDCは、そういった環境が無いと、おバカ役人の対策妨害組織になるのではないでしょうか?第2の厚労省のように。