国民の間で亀裂が生じているように思います。

　恐らく、アメリカは、トランプ支持者と反トランプで国民に大きな亀裂を生じさせたのだと思います。これは、価値観の違いというか、理念の違いというもので、なかなか溝は埋まらないように思います。フランスやイタリアも、グローバリズムとナショナリズムで、溝が生じております。

　日本には、戦後、大きな溝があリ続けております。その溝の中で、何となく調整して、つじつま合わせをしてきたのかもしれません。しかし、そのつじつま合わせによって、日本という国が大きく変貌してしまったように思います。仁義礼知忠信孝悌日本人が大切にしたのは、義だと言われております。中国人は仁が好きだと言われているようです。そうなんです。義なんです。決して利ではありません。義とは、「社会的・人道的な正義。人間の行うべき筋道と道理。」なんですよね。つまり、元々、日本人が大切にしていたものが、失われていっているように見えます。義ではなく利に。

　義理なんて言葉を言うともう、笑われる世の中です。それより、利でしょうと。自分に何が帰って来るのと。正義という判断基準が、普遍的なものではなく、自分的なものになってしまっているようです。それでは、国民がばらばらになるのも仕方がないと思います。みんな正義が異なるので。

　こういった亀裂を回復するのは、弾圧か戦争なんだろうなと思います。両方とも出来ない日本は、どうなるんでしょうか？SNSで、人を攻撃して、死に至らしめる文化が根付いてゆくのでしょうか？政府批判なら、何をしても良いという文化が根付いてゆくんでしょうか？隣国批判なら何をしても良いと、いう文化が、根付いてゆくのでしょうか？今、それらを煽っている人は全て、利で動いています。義で動いている人はいないだろうと思います。だって、国民そのものが義なんて思考回路にすら無いでしょう。

　私は、別に、日本をどうしたと思っているわけでもありませんし、何か出来る人間でもありません。でも、言えるのは、間違いなく、利で動く日本人がいる国よりも、義で動く日本人がいる国の方が好きですし、そこで、暮らしたいなぁと思っております。