hikarimetal’s blog

基本的に自分のためだけにメモとして書いております。

森保監督、関塚強化委員長、田嶋会長の茨の道

 森保監督については、代表監督に必要な変人性が無いように思います。例えば、岡田監督は、最初のワールドカップでカズを切ったわけです。普通の日本人ならば、絶対に取らない意思決定だろうと思います。西野監督は、モスクワ大会の前にハリルが優遇した若手選手を全て外しました。そして、かつての顔ぶれを選びました。失敗すれば、袋叩きでしょうね。普通、同じ日本人であり、今後も関係を構築してゆくであろうと考えた場合に非情になれないというのが、日本人の特性です。しかし、この2人は変人なので、そこを考えませんでした。というか、考えたとは思いますが、そこを無視したという事なのだろうと思うのです。自ら、退路を断ったという事が出来たという事なのだろうと思います。

 しかし、森保監督にはその変人性は無いように思います。A代表が4バック、23代表が3バックという違ったシステムを取り続けているのに調整が出来ないのは、特に23以下のアンダーの監督への配慮だろうと思います。日本代表は、17,20,23と3バックを採用し続けているからです。去年のU20日本代表は史上最強だったと思います。韓国とのR-16の前半は圧倒しました。しかし、後半、3BACKの対応として3TOPによるチェイスを開始されると、押されてしまう展開になってしまいました。その時点で、4バックに変えれば簡単に解決出来たであろうと思うのですが、監督も選手も4バックをしたことが無いので、最終的にはバックパスをミスして失点しまして、敗退となりました。今回のU23アジア選手権のサウジ戦でも、バックパスを取られてPKを与えて敗けてしまいましたが、全く同じような経過であります。

 3バックを3TOPで抑えられると、ボランチ2枚とサイド2枚にパスを渡してビルドアップする必要があるのですが、ボランチにプレスをかけられると、サイドしかなくなる訳です。となれば、5バックになってしまうので、中盤が1枚不足してしまうことになります。しかし、4バックにすれば、中盤、特にTOP下が1枚あまります。日本にはTOP下にうまいというか危険な人材が多いので、相手もそこをフリーにしたくないので、プレスが1枚減るという事になるという具合です。バックは3バックとしたいのであれば、ボランチを1枚下げれば良いのです。A代表では普通にそうしています。しかし、23以下のアンダーはそこが出来ない。出来ないチームにしてしまっているのです。

 3バックにする場合は、通常であれば、1枚をスィーパーとして下げるのが普通だと思うのです。残りの2枚がストッパーになりマンツーマンで対する。つまり、2TOPには理想的です。しかし、スィーパーに相手が1人当ててくる3TOPとした場合、2列目からの飛び出しに対処しにくくなる訳です。つまり、1枚不足するわけです。そこで、サイドなり、ボランチなりが下がる事になる訳です。とすれば、4バックにすれば良いだけの話なのです。飛び出しには、ボランチが当たると。サイドバックが1TOPにゾーンで当たると。本来3TOPのプレスは非情に危険です。何故なら、中盤が1枚減るからです。プレスがかからなくなった時には、ズタズタに切り裂かれる事になるのです。日本には、それが出来るポテンシャルはあったと思うのですが、監督がその能力を生かせないのです。あのフラット3のトルシエの時は、選手が勝手に4バックに変化させたりしていました。

 サッカーはチェスと同じで、かなり戦術的なものでもあります。その戦術が無い監督には、未来は無いという事です。

 そして、その森保監督に全てを任せたのが、関塚強化委員長です。彼も変人ではなく、森保を切れなかったのだろうと言うことです。もし、岡田さんが強化委員長をしていたとしたら、森保は切られていたと思います。森保を守った事により、関塚は十字架を背負う事になりました。地元開催のタレント揃いのオリンピック代表の大敗という屈辱があったとすれば、サッカー人生はジエンドであろうと思います。もう、強化委員長にも監督にもなれないだろうと思います。あの、加茂さんのように。茨の道でしょうね。そして、再任されたばかりの田嶋会長も苦しくなると思います。そして、可能性はかなり高いと思うのですが、カタールワールドカップ最終予選の敗退です。多くの国は、日本の戦術的な引き出しの無さを分析しています。アジアカップカタール戦がその典型です。そして、ベネズエラ戦も同じです。敗けた試合には、大きな課題が見えるのですが、それを全く手直ししていないのです。面白い監督ですね。(笑)同じ方法で負け続ける。大東亜戦争で日本が同じ方式で玉砕するのをアメリカが不思議がったという事を言われております。日本は戦術に固執するんだそうです。失敗しても、失敗しても同じ戦術を取る。その時には、この3人は、どうするんでしょうか。

 途中で、田嶋が逃げて、関塚に責任をなすりつけ、関塚が辞任するんでしょうね、当然、森保も。恐らく、最終予選で2敗くらいした時にはね。まあ、カタールワールドカップは日本の出ない久しぶりのワールドカップになるのかもしれません。それはそれで、楽しめるようにも思います。